村上萌さんは10年ほど前に起業し、ライフスタイルプロデューサーとして、さまざまな企業や自治体の企画に携わっていました。今日でもなく、3年後でもなく、「次の週末」に叶えたいことがあれば、毎日がきっと楽しくなる。この村上さんの考え方には次第にファンがつき、2012年にメディアブランド「NEXTWEEKEND(以下NW)」を立ち上げました。
NWと上川町の出会いは、1通のメールから。2018年2月、村上さんの会社ホームページのお問い合わせ窓口に、上川町役場の小知井さん(三谷さんの上司)から突然こんなメールが届いたそうです。「上川町は人口4000人弱の小さな田舎町ですが、定住人口も減り、観光客が減ってきています。都市部に住む方々に、旅と暮らしの中間にあるような新しいスタイルを提案することができないかと思っています」。
上川町役場の三谷航平さんは、「その頃、上川町は観光と移住という2つの課題に同じ熱量で取り組んでくれる人を求めていて、小知井がインターネットでいろいろ探していたんです。それで見つけ出したのがNEXTWEEKENDさんでした」と当時を振り返ります。
「当時、自治体の仕事はそんなにしていなかったし、遠く離れた小さな会社に連絡をくれたことに驚きましたが、すぐにお会いする約束をしました。小知井さんは、私たちが作っていた雑誌を抱えて北海道から一人でオフィスに来てくれました。多くは語らないけれど、内に秘めた熱い思いを持っていて、ぜひ協力したいと思いました」と村上さん。
こうしてはじまったコラボレーション。出会いから4年が経った今でも良い関係が続いており、村上さんは上川町が抱える課題に自分ごととして向き合っています。
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(上)上川町との偶然の出会いを今も鮮明に覚えているという、村上萌さん。1通の真摯なメールを見た時点で、すでに心は決めていたそう。
(下)“季節の楽しみと小さな工夫で、理想の生活を叶える”をコンセプトに、立ち上げ以来、多くの読者の支持を得ているWEBマガジン、「NEXTWEEKEND」。